1986年(1624年のリストライク) ドイツ発行 ミュンヘン都市景観 PCGS SP67のご案内になります。
まずですね、ドイツの技実力に驚愕です。
この彫刻の細かさはなんなんでしょう?
これが1986年発行のコイン(メダル・以降便宜上コインと表記します)とは思えません。
まるでレーザー彫刻のような繊細さと正確さ、直進性、安定感があります。
1986年にレーザー彫刻の技術はありませんでした。それでいてこの完成度は物凄いです。
さすが世界に誇れる名車ブランド、メルセデスやBMW、アウディを産んだ国だなぁ…と、うならざるを得ません。
そんな車達に息づく工業的美しさと完成度が一枚のコインにコインにギッシリと詰まっています。
描かれている都市景観は、ドイツのミュンヘンの
1624年当時の街並みです。
「聖母教会」
の
2つの塔を中心に
複数の塔や街並みが
人物や馬車などの
当時の生活文化などと一緒に
描かれています
上部には
神を中央に左右に
天使が確認できます。
神々しい部分も持つコインですね。
そして
ラテン語で
「あなた達に平和を」
を意味する
「PaxVobis 」の刻印です。
この言葉はゴルゴタの丘で
礫刑に処された
イエスが復活の際に
口にしたとされており、
以後、
現在に至るまでカソリック系教会で
司祭がミサで語りかける言葉にも
なっている神聖な言葉です。
宗教的な意味合いを持つコインは非常に高価になりやすい傾向にあります。
裏面には
バイエルン州の36の都市の紋章がズラーっと並んでいます。
中央の円形の左右両サイドにはダイヤモンドとライオンの
縦を持ったライオンがいます。
円形の中央に座っているのは選帝候です。
剣と
インペリアルオーブを持った
選帝侯がまるで
バイエルンの各都市から
守られているようなデザインですね。
タイトルなどに記載してあるように、このコインは1624年個体のリストライクです。
1624年にこの技術力で当時の街並みを刻み込んだ、リストライクの元?となるコインがある事がちょっとにわかには信じ難いかもしれませんね。
ちなみにPCGSはこのコインに「SP」の称号を与えていますが、間違いなくプルーフ貨です。
NGCでは同じコインに「PF○○UC」を与えています(それ以外のこの図柄のコインはありません)。
ここ、少々解説が必要かと思いますので、書いてみます。
(ヤヤコシイ部分なので飛ばしてもOKです。数字のみ同等と考えてなんら問題ございません)
①SPはSpecimen(見本貨幣)の意味として広く知られています。見本貨幣、標本貨幣のような特殊な貨幣を指します。
②SPにはSpecial Strike(特別鋳造されたプルーフ、MS)という意味を持つ個体もあります。
記念に発行されたメダルについて、PCGSでは比較的ですが…SPと、NGCではMSと表記されることが多いです。
さらにそれがプルーフ貨と判明?した場合にNGCはPFが与えられます。
(PCGSではどんなに輝きがあってもPRが与えられることはまずありません)
ザックリとまとめるとこの個体の「SP67」は「PR67DCAM 」と同じ意味と言うことになります。
上位鑑定2枚です。同鑑定1枚です。
ポピュレーションの数字も素晴らしいです。希少性に富んでいます。
芸術性も高く、価値の上がりやすい宗教的な図柄も確認できます。
コレクションに加える理由ばかりが見つかる素晴らしい一枚ですね。
ではでは、沢山のご入札お待ちしております。
よろしくお願いいたします。
※鑑定枚数詳細に関してはこちらでご確認いただけます。